響け!ユーフォニアム  第十一回 「おかえりオーディション」 シナリオ抜き書き

響け!ユーフォニアム  第十一回 「おかえりオーディション」

脚本 花田十輝 絵コンテ・演出 雪村愛

 

(プロローグ)

 

優子「噂になってるんです。オーディションの時、先生が贔屓したんじゃないかって」

麗奈「わたしさ、滝先生のこと好きなの」

香織「ソロパートのオーディションをもう一度やらせてください」

 

OP

 

〇教室(トランペットパート)

 

香織が夏の空を見ながらソロパートの練習をしていると、優子がやってきて声をかける

 

優子「すごい良い音ですね。どこまでも響いていきそう」

香織「そうかな」

優子「そうですよ。だからもっと聞かせてください。先輩のトランペット、聞いていたいんです……」

 

第11回 「おかえりオーディション」

 

〇音楽室

 

『三日月の舞』合奏練習の部員たち

 

滝「はいっ、トロンボーン23小節目、セカンドだけで一度いただけますか?」

田浦・秀一「はい」

滝「いや、 一人ずつ行きましょう。……塚本君」

秀一「はい(演奏する)」

滝「(それを聞いて)……塚本君、そこ出来るようになって下さいと先週から言っているはずです」

秀一「はい……」

滝「こんなところを何度もやっている時間はありません。明日までにできるようになっておいてください」

秀一「はい……」

滝「ではその次から、全員で」

秀一「くそっ」

滝「3……」

 

〇教室(低音パート)

 

久美子たち、うだるような暑さの教室に入ろうとしている。 

 

久美子「う」

緑輝「「うわ」

葉月「暑っ」

緑輝「外、行きましょうか?」

 

〇中庭

 

セミの声のする中、東屋で涼む久美子たち。

 

久美子「夏だねぇ」

緑輝「久美子ちゃんは、暑いの苦手ですか?」

久美子「どっちかって言うと、寒い方がまだいいかな」

葉月「わたし、夏好きぃ。……おっ」

 

葉月の視線の先、笠野・加部・吉沢が歩いている。

 

緑輝「トランペットの人達ですね」

久美子「うん」

葉月「高坂さんも来るんじゃない? ご飯一緒に食べる?」

久美子「え、でもそういうの一応パートごとだし」

葉月「一応でしょ、ね?」

緑輝「はい。一応、です」 

久美子「ありがとう、呼んでくる(と、走り出す)」

葉月「一緒に食べたいって言えばいいのに」

緑輝「久美子ちゃんらしいです。緑は好きですよ」

 

〇階段の踊り場(4階)

 

階段を上ってくる久美子の耳にトランペットの音が聞こえてくる。

 

久美子「あ、いつものとこだ」

 

久美子が角を曲がろうとして、優子にぶつかりそうになる。

 

久美子「わっ」

優子「(じっと見ている)……」

久美子が「失礼します……(急に手を掴まれ)わっ、(優子の顔がグイっと近付き)はぁ!」

優子「どう思う?」

久美子「へ?」

優子「この音。どう思う?」

久美子が「(トランペットの音を背に)良いと思います。すごい良いと思います。綺麗だし、音も大きいし、ソ、ソロにふさわしいと思います(ハッと、手で口を押える)。す、すみま……」

優子「だよね」

久美子「へ?」

優子「一年でこの音って、ずるいよね。反則だよ……」

 

優子、久美子の手を放して力なく立ち去る。

 

〇渡り廊下

 

久美子がソロの練習をしている麗奈のもとにやってくる。

 

麗奈「どうしたの?」

久美子「お昼、もう食べたかなって思って」

麗奈「うん」

久美子「そっか、一緒に食べようかと思ったんだけど」

麗奈「平気。さっき香織先輩たちと食べたの」

久美子「そっか、……大丈夫?」

麗奈「うん。香織先輩、すごく気遣ってくれて」

 

(回想)教室(トランペットパート)

 

香織が麗奈に話しかける。

 

香織「北高吹奏楽部として、コンクールで一緒に演奏することに変わりはないから、良い演奏しようね」

麗奈「はい」

 

〇渡り廊下

 

久美子と麗奈の会話(続き)

 

久美子「良い人なんだね、香織先輩」

麗奈「うん……、だからちょっとやりにくい」

久美子「え?」

麗奈「なんでもない」

 

練習を再開する麗奈。

 

〇駐車場

 

校舎脇の駐車場で、ソロパートの練習をする香織。その傍らにはあすかが座っている。

 

香織「(演奏を止め)どう?」

あすか「いいんじゃないの?」

香織「またそれ?前聞いた時も同じこと言ったよ」

あすか「同じだから同じことを言うの。良いは良い。それ以上ない。それに決めるのは私じゃないよっ(と、 ペットボトルを香織にトス)」

香織「あっ……(キャッチして)、炭酸……」

あすか「あ、そうだった。じゃあ盛大におめでとうってやっとく?( シャンパンファイトのマネ)」

香織「じゃあ、聞き方を変える」

あすか「ん?」

香織「あすかはどっちが適任だと思う?」

あすか「上手い方がやるべきだと思うよ、滝先生はそういう基準で決めてるみたいだし」

香織「高坂さんの方がいいってこと?」

あすか「だからそれを聞いてどうするの?決めるのはわたしじゃないんだよ。……じゃあね」

香織「知りたいの、個人的にどう思っているか」

あすか「いいの?言って」

香織「…… ううん、言ってほしくない。冗談でも高坂さんがいいとか」

あすか「言ってないでしょ、そんなこと。(大げさに)それとも貴様、我が思考を読む能力者か?」

香織「……」

あすか「じゃあね」

 

あすか、香織を残して立ち去る。ペットボトルを握りしめる香織。

 

〇音楽室

 

滝が部員たちに話をしている。

 

滝「では、明日はホール練習です。本番を想定して良い練習をしましょう」

部員たち「はいっ」

晴香「パートリーダーと楽器運搬係は残ってください。明日の段取りを話します」

部員たち「はいっ」

麗奈「(優子に)ありがとうございました」

優子「ぁ、うん……」

 

夏紀が、離れたところで優子の様子を見ている。

 

〇下足室

 

優子が下駄箱の前に佇んで、考え事をしている。

 

〇(回想)教室(トランペットパート)

 

2年生の香織が、3年生に頭を下げている。

 

香織「だからもう、1年生を無視するのやめてあげてください。お願いします……」

3年生A「無視なんてしてないし」

3年生B「1年が勝手に言ってるだけじゃん」

香織「お願いします」

 

〇下足室

 

夏紀が音もなく近付き、優子の耳に息を吹きかける。

 

夏紀「ふっ」

優子「きゃぁ!?」

夏紀「何、ぼぉっとしてんの?」

優子「うるさいな、ほっといてよ」

夏紀「余計なこと考えてないよね」

優子「なにが?」

夏紀「言っとくけど、悲しむのは香織先輩なんだからね。分かってるよね?」

優子「オーディションに落ちたくせに、なに偉そうに言ってるの?」

夏紀「分かってるよね?」

優子「分かってる!分かってるよ、そんなこと……」

 

京阪電車・車内

 

クーラーの冷気で涼む久美子と葉月。

 

久美子「夕方になっても暑いねぇ」

葉月「明日はホール練かぁ」

久美子「そっちの練習はどうなの?」

葉月「オーディションに落ちたメンバーで一曲出来るようになっておけって言われて、みんなで練習中。ほら、チューバわたし一人だし。低音、夏紀先輩と二人だけだし」

アナウンス「黄檗黄檗です。お降りの方は電車とホームの間が……」

久美子「楽しそうだね」

葉月「うん。結構楽しい。わたしがみんなを支えないといけないからね。ブー(とチューバを吹く真似)」

久美子「ふふ」

葉月「(ドアが開き)あ、じゃね」

久美子「うん。じゃあ明日」

 

宇治川沿いの道

 

トビケラを避けながら走ってくる久美子。トロンボーンの音に気付く。

 

久美子「んーもー、トビケラ嫌だぁ……。……ぁ」

秀一「(思い通りに吹けず)くそっ」

久美子「(その様子を見て)……上手くなりたいなぁ、上手く」

 

〇北宇治高校・正門

 

ひとけの無い朝の情景。

 

〇廊下

 

久美子が三日月の舞をハミングしながら歩いていると、優子の声が聞こえてくる。

 

優子「OFF)ごめんね、急に……」

麗奈「(OFF)いえ……」

久美子「……ぁ」

麗奈「話って、なんですか?」

久美子「(ハッと)麗奈?」

 

〇教室(トランペットパート))

 

優子と麗奈が向かい合って話をしている。

 

麗奈「……オーディションの話ですか?」

優子「うん……」

麗奈「8時集合ですよ、時間」

優子「うん、あのね」

麗奈「はい」

優子「わたしどうしても、どうしても香織先輩にソロを吹いて欲しいの……。だから、お願い!」

 

優子が頭を下げる。驚く麗奈。久美子もそれを見て驚く。

 

CM(チューバパートの葉月・卓也・梨子)

 

〇教室(トランペットパート)

 

頭を下げる優子に、麗奈が尋ねる。

 

麗奈「わざと負けろって言うんですか?」

優子「バレたら、わたしが脅したことにしていい。イジメられたって言ってもらって構わない。だから……」

麗奈「そんなことしなくても、オーディションで香織先輩がわたしより上手く吹けば良いんです」

優子「わかってるよ……。去年、香織先輩は部の中で一番上手かった……」

 

(回想)音楽室

 

一年前の音楽室、優子が香織と上級生を見ている。

 

優子「(OFF)でも学年順で、ソロは全然練習もしてないような上級生が吹いて……」

 

(回想)教室(トランペットパート)

 

香織が頭を下げている。

 

優子「(OFF)それどころか、香織先輩は辞めようとしていた一年生を引き止めるために、コンクールメンバー辞退までしようとして……」

 

〇教室(トランペットパート)

 

優子と麗奈の会話。

 

優子「でも、みんな辞めちゃって……。そんなだから、コンクールでの演奏も滅茶苦茶で」

麗奈「関係ないですよね?」

優子「……」

麗奈「わたしには関係ないことですよね?」

優子「そうね、関係ないよ。全然関係ない。でも、あなたには来年もある。再来年もある。滝先生だったらもっと部は良くなる。香織先輩は最後なの。今年が最後なの。だからっ(もう一度頭を下げる)」

麗奈「やめてください。……失礼します(と、教室からでてくる)」

久美子「うっ……(と、あわてて隠れる)」

 

〇廊下

 

立ち去る麗奈を、隠れて見送る久美子。

 

宇治市民文化センター

 

外観の情景。

 

〇ホール

 

ホールの舞台に立つ部員たち。

 

葉月「うおー、広いね」

部員たち「(ざわざわ)」

滝「本番はここより更に大きなホールです。これで驚いていたら吞まれてしまいますよ」

葉月「そ、そっか……」

夏紀「加藤とわたしは出ないでしょ」

葉月「でも、今後のこともありますし!」

田邊「楽器、来ました!手の空いてるひとは手伝ってください!」

滝「はい。ではみなさん、準備を始めましょう」

部員たち「はいっ」

滝「中世古さん、高坂さん」

二人「はい」

滝「二人は準備はいいので、オーディションの用意を」

二人「はいっ」

 

麗奈が楽器を手に、香織とは別の場所へと向かう。それを気にしている久美子を葉月と緑がさりげなく隠すように椅子を持ち上げる。

 

二人「(笑い)」

久美子「(うなずき)」

 

あすかが部員たちに指示出しをしていると、晴香が近づいてくる。

 

あすか「そんなにギツギツ並べてどうすんの?音楽室じゃないんだから」

高野「あ、そっか……」

あすか「ほらほら、あ、そっち空いてるよ」

高野「はぁい」

晴香「あすか、ここはいいから香織の所に行ってきたら?」

あすか「どうして?」

晴香「話したいと思ってるよ、きっと」

あすか「でもわたし副部長でしょ?そういうこと出来ないよ」

晴香「またそうやって都合の良い時ばかり持ち出す……」

あすか「(部員に)あ、木管から入れちゃおっか?」

吉沢「はい。すみませーん、通りまーす」

晴香「(通りがかった宮に)あ、ねえ、ここ任せといていい?」

宮「うん、いいよ」

 

〇ホール・裏口

 

優子が香織に付き添っている。

 

優子「どうですか?」

香織「うん、大丈夫。準備とかあるから、優子ちゃんも行って」

優子「……はい(と歩み出すが)」

香織「(立ち止まった優子に)……?」

優子「あの……」

香織「……何?」

優子「いえ……、頑張ってください!(ペコリと頭を下げる)」

 

〇通路

 

駆け出す優子の足元。

 

〇ロビー

 

ロビーを歩く夏紀の背中に、優子がぶつかるようにすがる。

 

夏紀「うわっ、なに!?」

優子「(微かな嗚咽)」

夏紀「……」

優子「っ(と、走り去る)」

 

〇ホール・裏口

 

香織のもとに晴香がやってくる。

 

晴香「香織」

香織「ん?」

晴香「緊張してる?」

香織「いいよ、来なくて。部長でしょ?」

晴香「まあ、顔だけね」

香織「なんか、結婚式前の花嫁みたい。それで、何?」

晴香「部長じゃなく、3年間一緒にやってきた仲間として言っとこうかと思って……。納得できるといいね」

香織「うん」

晴香「それと、あすかは来ません」

香織「……分かってる」

晴香「ねえ、前から聞こうと思ってたんだけど、どうしてあすかなの?」

香織「ぇ?」

晴香「どうしてそんなに拘るのかなって」

香織「どうしてだろう?よく分からないけど、なんか見透かされてるような気がするんだよね。わたしが思ってること、何でも。だから、あすかを驚かせたい。あすかが思ってるわたしの一歩先を、本物のわたしが行きたい……のかな?」

晴香「めんどくさいね」

香織「ふふ、めんどくさいね。本当に」

 

晴香が香織に体を近づけ、頭をなでる。

 

二人「ふふふ(と、笑う)」

 

〇ロビー

 

久美子がベンチに座っている麗奈のもとに駆け寄り、隣りに座る。

 

久美子「そろそろ準備、終わりそう」

麗奈「そう」

久美子「大丈夫?」

麗奈「うん」

久美子「(元気のない麗奈を見つめる)……」

麗奈「(立ち上がり)久美子」

久美子「ん?」

麗奈「久美子は、もしわたしが負けたら、嫌?」

久美子「麗奈……」

麗奈「……」

久美子「嫌だ……、嫌だっ!」

麗奈「どうして?」

久美子「麗奈は特別になるんでしょ?」

麗奈「……そうね」

久美子「麗奈はほかの人は違う……」

 

〇(回想)夜の大吉山展望台

 

白ワンピの麗奈

 

久美子「(OFF)麗奈は誰とも違う。人に流されちゃダメだよ!」

 

〇ロビー

 

久美子が麗奈に向かって言う。

 

久美子「そんなの馬鹿げてるでしょ?」

麗奈「でも、今わたしが勝ったら悪者になる」

久美子「いいよ。その時はわたしも悪者になるから!香織先輩より麗奈の方がいいって。ソロは麗奈が吹くべきだって言う!言ってやる!」

麗奈「本当に?」

久美子「……多分」

麗奈「やっぱり久美子は、性格悪い(と、笑う)」

久美子「(ハッとする)」

 

麗奈が久美子の頬に手を当てて、顔を近づける。

 

麗奈「……そばにいてくれる?」

久美子「うん」

麗奈「裏切らない?」

久美子「もしも裏切ったら、殺していい」

麗奈「本気で殺すよ」

久美子「麗奈ならしかねないもん。それが分かったうえで言ってる。だってこれは、愛の告白だから。」

 

麗奈がふっと目を見開き、まなじりを下げる。ホールに向かってつかつかと歩き出す麗奈。

 

久美子「麗奈っ……」

麗奈「(振り返り)大丈夫。最初から負けるつもりなんて、全くないから」

 

強気に戻った麗奈を、久美子が見送る。

 

〇ホール

 

舞台の上に立つ香織と麗奈。滝が再オーディションの開始を告げる。

 

滝「では、これよりトランペットソロパートのオーディションを行います。両者が吹き終わったあと、全員の拍手によって決めましょう。いいですね、中世古さん」

香織「はいっ」

滝「高坂さん」

麗奈「はいっ」

滝「ではまず中世古さん、お願いします」

香織「はいっ」

 

香織の演奏が始まる。繊細で柔らかなトランペットの音色に、目を閉じて聞き入る部員たち。目を閉じて頷く晴香、目を閉じたまま動かないあすか、祈る優子、目を閉じている滝。久美子と緑も目を閉じて聞く。

 

香織「(演奏が終わり)ありがとうございました(と、前を見る)」

部員たち「(拍手)」

香織「(それを見て)ふっ(と、ため息)」

滝「では次に高坂さん、お願いします」

麗奈「はい」

 

麗奈の演奏が始まる。香織のそれとは明確に違う迫力のある、それでいて艶やかで美しい響きに部員たちも気付く。

 

喜多村「(目を開けて)はっ……」

 

目を閉じて聞く滝、大きく目を開き久美子と緑が感動。優子も目を見開いていたが……。

 

優子「っ……くっ(と、目を閉じる)」

 

晴香と並んだあすかも、目を開けて舞台を見据えている。

 

麗奈「(演奏を終えて)ありがとうございました」

滝「……では、これよりソロを決定したいと思います。……中世古さんが良いと思う人?」

 

優子が立ち上がり拍手。香織がそれを見て微かに笑う。晴香も手を叩いている。

 

滝「はい。では、高坂さんが良いと思う人?」

部員たち「(戸惑い、ざわつく)」

 

久美子が立ち上がり拍手をする。それを見て微笑む麗奈。葉月もつられて拍手する。

 

滝「はい。……中世古さん」

香織「はい」

滝「あなたがソロを吹きますか?」

久美子たち「(息を吞む)」

 

部員たちの目が滝に向けられる。香織が何かを考えている。麗奈が僅かに下を向く。舞台を見つめる滝に、香織が言う。

 

香織「吹かないです……。吹けないです」

優子「先輩……」

香織「ソロは高坂さんが吹くべきだと思います(と、麗奈を見やる)」

麗奈「……(香織の方を向く)」

香織「……(麗奈に微笑む)」

優子「っ……、(涙が溢れ)先輩ぃ……」

 

〇(回想)教室(トランペットパート)

 

窓外で花吹雪が舞う教室。優子が香織に話しかける。

 

優子「先輩はトランペットが上手なんですね!」

香織「上手じゃなくて……、好きなの(と笑う)」

 

〇ホール

 

優子が感極まって大声で泣きだす。鳴き声が響く中、滝が麗奈に告げる。

 

滝「……高坂さん」

麗奈「はい」

滝「あなたがソロです。中世古さんではなく、あなたがソロを吹く。いいですか?」

麗奈「はいっ」

 

感涙の久美子、舞台を見つめる晴香とあすか、泣き崩れている優子。

 

久美子「(ナレ)こうして再オーディションは終わり、そして、次の曲が始まるのです」

 

つづく

ED