響け!ユーフォニアム 最終回 「さよならコンクール」 シナリオ抜き書き

響け!ユーフォニアム 最終回 「さよならコンクール」

 

脚本 花田十輝 絵コンテ 山田尚子 演出 河浪栄作

 

メインタイトル 響け!ユーフォニアム

 

〇久美子の家 外観

 

早朝の情景

 

〇久美子の部屋

 

5時に鳴る目覚まし時計。久美子が間髪入れずにそれを止める。

 

久美子「はぁ、……んっ(ベッドの上を移動)、……んん(床の楽譜を拾い上げる)」

 

久美子が162小節目からのフレーズをハミングして、悔し気に声を漏らす。

 

久美子「んーっ」

 

(時間経過)鏡の前でポニーテールを作る久美子。冬服のスカート丈も長めに調整。

 

久美子「よしっ。……歯、磨こ」

 

〇玄関

 

明子が久美子に声をかける。

 

明子「忘れものない?」

久美子「うん。いってきます……」

 

出かけようとした久美子が、取って返す。廊下に麻美子が立っている。

 

久美子「定期忘れた……、あ」

麻美子「(部屋から出てきて)……おはよ」

久美子「おはよう……」

 

宇治駅

 

久美子が発車前の電車内で運指をおさらいしていると、麗奈が横に座る。

 

久美子「ぁ……」

麗奈「おはよ」

久美子「おはよ」

 

麗奈が久美子をひじでつつく。ひじでつつきあう2人。久美子、笑い出す。

 

京阪電車 車内

 

秀一が扉付近に立ち、外を見ている。

 

〇音楽室

 

森田が夏紀と葉月に、手を挙げてあいさつ。

 

〇京阪 稲荷駅ホーム

 

緑がホームで電車を待つ。

 

〇教室(低音パート)

 

あすかがユーフォを手に一人たたずむ。

 

あすか「(ユーフォに息を吹き込む)」

 

タイトル 最終回 「さよならコンクール」

 

〇北宇治高校 通学路

 

沢田と加橋が晴香を追い越しながらあいさつ。

 

沢田「(同時に)おはよー」

加橋「(同時に)おはよー」

晴香「おはよー」

 

香織が晴香に追いつく。並んで歩く2人。

 

香織「晴香。おはよう」

晴香「おはよ」

香織「(冬服姿に)流石に暑いよね、これ」

晴香「ねー」

香織「……今日さ、がんばろうね」

晴香「うん」

 

校舎から楽器の音が聞こえてくる。

 

香織「音出ししてる……」

晴香「(時計を見て)もう?もー、早いよぉ」

 

〇楽器室

 

譜面隠しを用意する雑賀と井上(調)。

 

雑賀「(段ボール持ち上げ)おっとっと」

井上(調)「手伝います……」

雑賀「ありがと」

 

その奥ではパーカッションが準備をしている。

 

大野「(チャイムマレットを手に)ねえねえ、これ、どこに入れよっか?」

井上(順)「ナックル先輩に聞いてみないと」

釜屋「マレットと一緒でいいですか?」

加山「ていうか、当のナックルは?」

堺「多分、まだ……」

田邊「ういーす」

加山「遅い!」

田邊「うええ!?」

 

〇音楽室

 

晴香が集合した部員たちに指示を出す。運指をしながらソワソワの久美子、それを後ろで見ている秀一、眠たげな様子の麗奈。

 

晴香「はーい、みんな聞いて。聞いてくださーい。各パートリーダー、自分のパートが揃っているか確認してください。トランペット」

香織「います」

田邊「パーカス、問題なし」

姫神「フルート、全員います」

鳥塚「クラ、揃ってます」

喜多村「ファゴットオーボエ、大丈夫でぇす」

野口「トロンボーン、揃ってまーす」

沢田「ホルン、います」

あすか「低音、オールオッケー」

晴香「えっと、サックスも大丈夫。はい、分かりました。えーと、7時過ぎにトラックが来るので、10分前になったら積み込みの準備を始めます。楽器運搬係の指示に従って、速やかに楽器を移動してください」

部員たち「はいっ」

晴香「楽譜係……」

雑賀「はい。今から譜面隠しを配ります。各パートリーダーは取りに来てください

晴香「受け取ったら、各自なくさないようにね」

加部「楽器運搬の人は、こっちに集まってくださーい」

あすか「(集中して運指をさらう久美子に)ほい、黄前ちゃん」

久美子「(ハッとして)ぁ……」

あすか「譜面隠しだよ」

久美子「ありがとうございます」

野口「(久美子を見ている秀一に)ほい」

秀一「あ、どもっす」

 

葉月が後方から秀一を見ていると、夏紀が声をかける。

 

夏紀「いくよ」

葉月「ぁ、はい」

 

〇外廊下

 

秀一が楽器運びをしていると、葉月がそれを手伝う。

 

秀一「(葉月に気付き)ぉう」

葉月「これ、運んじゃっていいんだよね?」

秀一「サンキュ」

田邊「(トラックの荷台から)先、パーカス入れるから」

釜屋「はい」

 

〇職員室

 

タキシード姿の滝がアルバムの写真を見ている。

 

滝「(写真に語りかけるように)……行きましょうか」

 

〇中庭

 

美知恵が部員たちに喝を入れている。

 

美知恵「お前ら、気持ちで負けたら承知しないからな、わかったか!」

部員たち「はいっ!」

滝「(息を切らせて駆け寄る)すみません、お待たせしました……。全員揃ってますか?」

美知恵「ええ」

葉月「相変わらず正反対だねぇ、この2人」

緑輝「ですね」

喜多村「タキシードだ」

岡「タキシード、やばいね」

晴香「先生、ちょっといいですか?」

滝「どうぞ」

晴香「森田さん」

森田「はいっ。中川」

夏紀「うん」

 

並ぶチームもなか。

 

森田「えー、私たちサブメンバーのチームもなかが、皆さんへのお守りを作りました。今から配りますので、どうぞ受け取ってください」

夏紀「イニシャル入りです」

部員たち「(歓声)」

もなか「(照れ笑い)」

 

お守りが配られていく。

 

森田「はい、弘江先輩」

橋「ありがとう」

岡本「わたし、LOじゃなくてROだよぉ?」

宮「ヘボン式?」

加部「沙菜先輩、これ……」

笠野「わぁ、ありがとう」

優子「(明らかに大きなお守りを手に)なんか、わたしのだけ大きいんですけどぉ……」

夏紀「愛だよ。嫌がらせという名の愛」

葉月「あ、いたいた。高坂さん、久美子ぉ!(久美子に)はい。(麗奈に)高坂さんも」

久美子「(同時に)ありがと」

麗奈「(同時に)ありがとう」

葉月「2人、色違いでお揃いだから!後は……緑と、塚本か。緑ぃー(と駆け出す)」

緑輝「はいー」

晴香「えぇと、みんな行き渡りましたか?まず、毎日遅くまで練習するなか、全員分用意するのは本当に大変だったと思います。ありがとう。拍手!」

部員たち「(拍手)」

森田たち「(照れる)」

晴香「では、そろそろ出発します」

滝「小笠原さん」

晴香「はい」

滝「部長から皆さんへ、何か一言」

晴香「えっ、私ですか?」

あすか「よっ、待ってました、部長さま!」

晴香「茶化さないの。代わりに話させるよ」

あすか「コッホン。では、ユーフォの歴史について」

晴香「それはいいから」

部員たち「(笑い声)」

晴香「あ……、えぇと……」

あすか「……(サムズアップ)」

晴香「えっと、今日の本番を迎えるまで色んなことがありました。でも今日は、今日できることは、今までの頑張りを、想いを、すべて演奏にぶつけることだけです。それではみなさんご唱和ください。北宇治ファイトぉー」

部員たち「オー!!」

あすか「さあ、会場にわたしたちの三日月が舞うよ!」

部員たち「オーッ!!」

美知恵「はしゃぎすぎだ!」

滝「(振り上げた手を下して)シー」

部員たち「(くすくす笑い)」

 

〇コンサートホール前の道路

 

バスから降りる部員たち。

 

赤松「(バスに酔って)うぅ……」

田浦「大丈夫?薬あるよ」

渡辺「うわ、暑っ」

 

〇バス車内

 

緑が、通路に立つ久美子に声をかける。

 

緑輝「久美子ちゃん、緊張してますか?」

久美子「してないよぉ……」

緑輝「してますね。いいですか?失敗したら駄目だって思うから緊張するんです。わたしの演奏テクニックを見よ!って思えばいいんです」

久美子「緑ちゃん、強いね」

緑輝「はい。緑、めちゃくちゃ楽しみなんですぅ。早く演奏したいでぇす」

 

〇コンサートホール 外観

 

続々と集まる学生たち。加瀬と高久が気圧されている。

 

高久「大きい……」

加瀬「でしょ……?」

 

〇大ホール 舞台裏

 

音出し禁止の貼り紙。晴香が部員たちに指示を出す。

 

晴香「はーい、各パートリーダーは、もう一度全員揃っているか確認。終わったら楽器を確認してください」

部員たち「はいっ」

 

ケースを開きユーフォを見やる久美子の耳に、ほかの部員の声が聞こえる。

 

大口「立華だ」

高野「やっぱ人数多いね」

 

立華の上級生が部員たちに指示出しをしている。

 

上級生「じゃあここで、広がらないように固まって!楽器揃ってる?」

 

梓が久美子に気づいて手を振る。久美子も振り返す。

 

加部「楽器運搬の人、先に移動しまーす」

女子「あ、はーい」

 

麗奈が久美子に近づき、髪を結んでほしいと頼む。

 

麗奈「久美子、結ぶの手伝って」

久美子「あ、うん」

麗奈「きつめがいい」

久美子「分かった」

 

麗奈の髪を結う久美子に、夏紀が近づき拳を突き出す。

 

夏紀「黄前ちゃん、ん……(笑う)」

久美子「(微笑む)」

 

拳を合わせる2人。手をひらひらと立ち去る夏紀を見て、麗奈。

 

麗奈「いいね、中川先輩」

久美子「うん」

 

進行係の学生が晴香に近付き、声をかける。

 

学生「すみません」

晴香「あ、はい。(部員たちに)そろそろ移動しまーす」

部員たち「はいっ」

 

〇控室

 

進行係の学生が扉を閉める。

 

学生「では、この扉を閉めたら音出ししてかまいません」

滝「(目礼)」

 

扉が閉まり、音出し、チューニングを始める部員たち。

 

松崎「音、合ってない」

鈴鹿「大丈夫、落ち着いて」

萩原「聞いて聞いて」

鈴鹿「もう一回」

梨子「(卓也に)ちょっと高いかも」

 

頃合いをみて、滝が鳥塚に合図。クラリネットに合わせて全員でチューニング。

 

滝「よろしいですか?」

部員たち「はいっ」

滝「えぇっと……、実はここで何か話そうと思っていろいろ考えてきたんですが、あまりわたしから話すことはありません」

部員たち「(拍子抜け)」

滝「春、あなたたちは全国大会を目指すと決めました。向上心を持ち、努力し、音楽を奏でてきたのは、全てみなさんです。誇ってください。(パンと手を合せ)わたしたちは、北宇治高等学校吹奏楽部です」

部員たち「「嬉しいざわめき)」

滝「そろそろ本番です。みなさん、会場をあっと言わせる準備は出来ましたか?」

部員たち「(緊張の面持ちで)……」

滝「初めに戻ってしまいましたか?わたしは聞いているんですよ?会場をあっと言わせる準備は出来ましたか?」

部員たち「(笑顔になって)はいっ!!」

滝「ではみなさん、行きましょう。(扉を開けて)全国に」

 

気合が入る久美子、麗奈がその背中を指でつつく。

 

久美子「(気合いが入る)っ……、(背中をつつかれて)ぅえっ!」

麗奈「本番、がんばろうね」

久美子「……うんっ」

 

〇舞台裏

 

他校の『シェエラザード』が聞こえるなか、部員たちが出番を待つ。

 

梨子「うぅ、緊張する」

卓也「大丈夫、上手くいく」

梨子「……うん」

 

久美子、緊張感が増して辺りを見回す。

 

沢田「(ホルンのメンバーに)普段通りいこう」

優子「(みぞれに)どう?大丈夫?」

 

秀一が近付き、久美子にささやく。

 

久美子「……」

秀一「大丈夫かよ?」

久美子「(ハッとして)……問題ない」

秀一「問題ないって感じじゃないけど」

久美子「……うるさい(と、秀一の足を踏む)」

秀一「いてっ。何すんだよ、いきなり」

久美子「別に……」

 

舞台の演奏が終わり、拍手が聞こえる。久美子の緊張が更に高まる。

 

秀一「大丈夫だって」

久美子「……?」

秀一「あんなに練習したんだからさ」

久美子「……ム(ちょっとむくれる)」

 

久美子が秀一に拳を突き出すが、秀一はそれに気づかない。

 

久美子「……ん?(と、秀一の足を蹴る)」

秀一「てっ!なんだよ……、ぉ(と久美子の拳に気づいて)……」

 

拳を合わせる2人。

進行係の学生が扉を開く。

 

学生「北宇治のみなさん、どうぞ」

 

扉が開き、舞台と観客の姿が見える。

 

久美子「はぁ……、っ(と気合をいれる)」

 

CM(パーカッションパート)

 

〇大ホール 舞台

 

舞台で位置につく部員たち。

 

〇大ホール 観客席

 

少女(笠木希美)が席に座る。

 

〇大ホール 舞台

 

久美子が譜面台に楽譜を置いて観客席を見わたす。あすかが久美子に話しかける。

 

あすか「なんか、ちょっと寂しくない?」

久美子「……?」

あすか「あんなに楽しかった時間が、終わっちゃうんだよ。……ずっとこのまま、夏が続けばいいのに」

久美子「……何言ってるんですか?今日が最後じゃないですよ。わたしたちは全国に行くんですから」

あすか「……そうだったね。そういえば、それが目標だった」

 

久美子とあすかが微笑みを交し合う。照明が灯され、アナウンスが読み上げられる。真剣な表情の部員たち。舞台袖で祈るチームもなか。

 

アナウンス「プログラム5番、北宇治高等学校吹奏楽部。課題曲4番に続きまして、自由曲、堀川奈美恵作曲『三日月の舞』。指揮は滝昇です」

 

滝が観客席に一礼し、指揮台に上る。『プロヴァンスの風』の演奏が始まる。滝の指揮に合わせて演奏する部員たち。

 

久美子「(ナレ)全国に行けたらいいな。中学生のころからそう思っていた……」

 

〇久美子の部屋

 

教科書に混じって並ぶ、ユーフォニアムの教本。中学時代の楽譜ファイル。

 

久美子「(ナレ)だけどそれは、口先だけの約束みたいなもので、本当に実現させようなんて一度も思ったことなかった……」

 

鉢植えのサボテン

 

久美子「(ナレ)だって、期待すれば恥をかく……」

 

〇教室

 

無人の教室

 

久美子「(ナレ)叶いもしない夢を見るのは、馬鹿げたことだって思ってたから……」

 

〇控室

 

久美子のカバンに付けられた、チューバ君とユーフォ君のマスコット。

 

久美子「(ナレ)だけど……」

 

京都コンサートホール

 

窓外の夏空、入道雲

 

久美子「(ナレ)願いは口にしないと叶わない……」

 

〇大ホール 舞台

 

懸命に演奏する久美子。

 

久美子「(ナレ)絶対、全国に行く……」

 

プロヴァンスの風』の演奏が終わる。滝が楽譜をめくり、『三日月の舞』の演奏がが始まる。滝の指示に合せ、真剣な表情で演奏する部員たち。

 

〇大ホール 舞台袖

 

葉月たちが扉に耳を押し当てて、演奏を聞いている。

 

葉月「……いいっすね」

夏紀「……うん」

葉月「……わたし」

夏紀「しっ、低音のトコだよ」

 

〇大ホール 舞台

 

演奏する低音パート。楽譜の書き込み。

 

〇大ホール 舞台袖

 

葉月と夏紀が嬉しそうに手を合わせる。

 

2人「(笑う)」

 

〇大ホール 舞台

 

演奏が続く。

 

〇大ホール 舞台裏

 

スタンバイする立華の部員たち。梓、緊張の面持ち。上級生の声が聞こえる。

 

上級生「楽器揃ってる?」

 

〇大ホール 舞台

 

演奏が続き、麗奈のトランペットソロが始まる。ソロに合わせて演奏する部員たち。香織が麗奈を見やる。

 

〇大ホール 舞台袖

 

葉月が感動して夏紀を見る。

 

葉月「(息が漏れる)先輩……」

 

夏紀がそっと葉月の肩を抱き寄せる。

 

葉月「(微かに泣く)」

 

〇大ホール 舞台裏

 

緊張の面持ちの立華・梓の前を上級生が横切る。

 

上級生「立華、移動しまーす」

部員たち「はいっ」

 

〇大ホール 舞台

 

終盤の盛り上がり~曲が終わる。息を整えた滝の合図で立ち上がる部員たちに、拍手が降り注ぐ。久美子が肩で息をしながらそれを聞いている。

 

〇大ホール 客席

 

久美子たちが結果発表の時を待つ。みな緊張の面持ち。

 

久美子「(大きく息を吐く)」

緑輝「あぁ……、めちゃくちゃ緊張するぅ……」

葉月「うえぇ……、やばいよ、この緊張感」

久美子「(ギュッと目を閉じる……)」

麗奈「来た!」

久美子「(ハッとする)!」

 

ホールのポディウム席から3人の男たちが結果発表の紙を垂らす。

他校の生徒たちの歓声、悲鳴。

麗奈が久美子の肩に寄りかかる。久美子が目をやると、麗奈の眼には涙。

 

麗奈「久美子……」

久美子「はっ(として、結果発表に目を向ける)……」

 

金・北宇治高等学校の文字。

 

久美子「金だ……」

 

「きゃあきゃあ」と歓声をあげて抱き合う葉月と緑輝。喜びの表情の部員たち。

 

久美子「わぁ……」

 

〇大ホール 舞台

 

男が紙を読み上げる。

 

男「えー、この中より関西大会に出場する学校は……」

 

(ここから音声なし)祈る久美子たち、読み上げる男、驚く久美子と麗奈、葉月と緑、晴香・香織・優子、卓也・梨子・夏紀、目を閉じて下を向くあすか、感涙の美知恵とそれを見やる滝。麗奈が涙をこぼしながら久美子に抱きつく。

 

部員たち「(歓声)」

 

声も出せず、結果発表を見る久美子・麗奈・葉月・緑。

久美子と麗奈の手が、固く繋がれている。

 

京都コンサートホール 外観

 

コンサートホール~青空 PAN

 

久美子「(ナレ)そして……、わたしたちの曲は続くのです!」

 

ED